4. SIPアカウントの作成

インストールの時に make samples コマンドで作成した *.conf ファイルで動作が確認できたら、
Asterisk で通話を試すためチャネルの設定を行います。

2つの電話機で通話をするには、番号を回すと相手先が呼び出されます。

SIP (Session Initiation Protocol) は、このシグナリングとセッションの終了を面倒みるプロトコルです。
電話機どおしが通話を開始するとRTP (Real-time Transport Protocol) を使って音声をやりとりします。

sip.conf では、Asterisk が SIP チャネルを生成し管理するのに必要な設定と各種オプションを定義します。

基本的な設定

サンプルの sip.conf はたくさんの定義が入っていますので、
それは後々の参考用として sip.conf.sample とでもして名前を変更しておきます。
ここでは、基本的な設定のみを定義します。

[general]
context=default   ; コンテクストは着呼を extensions.conf の中の導きたいコンテクストを指定
allowguest=no     ; ゲストを許容しない
bindaddr=0.0.0.0  ; SIP コネクションを受け入れるインターフェース。0.0.0.0 はすべて
bindport=5060     ; ポートは 5060 にセット

[2001]
type=friend       ; friend は着呼(user)および発呼(peer)の両方
defaultuser=2001  ; 認証ユーザー名
secret=1234       ; 認証パスワード
canreinvite=no    ; Asterisk が介在する
host=dynamic      ; ホストに登録を実行する
context=internal  ; このデバイスのコンテクストをセット

この設定を /etc/asterisk/sip.conf として、保存します。

コンソールへ接続

sip.conf を保存したら、Asterisk コンソールへ接続して、新しい設定を読み込みます。

# /usr/sbin/asterisk -r
Asterisk 1.4.42, Copyright (C) 1999 - 2010 Digium, Inc. and others.
Created by Mark Spencer <markster@digium.com>
Asterisk comes with ABSOLUTELY NO WARRANTY; type 'core show warranty' for details.
This is free software, with components licensed under the GNU General Public
License version 2 and other licenses; you are welcome to redistribute it under
certain conditions. Type 'core show license' for details.
=========================================================================
Connected to Asterisk 1.4.42 currently running on localhost (pid = 2769)
Verbosity is at least 3
localhost*CLI>

次に、sip reload コマンドを実行し、sip show peers で確認します。

localhost*CLI> sip reload
localhost*CLI> sip show peers
Name/username Host            Dyn Nat ACL Port     Status
2001                       (Unspecified)    D          0        Unmonitored   1 sip peers [Monitored: 0 online, 0 offline Unmonitored: 0 online, 1 offline]
localhost*CLI>

すると、先程 sip.conf で定義した 2001 が表示されました。
これで、SIP電話機を使用するための Asterisk 側の設定は終了です。

次に、SIP電話機(クライアント側)の設定を行います。

クライアントの設定

SIP 電話機はハードフォンでもソフトフォンでも可能です。

ここでは、無償で入手できる
CounterPath 社の X-Lite
というソフトフォンがありますので、Windows パソコンにインストールして
Asterisk サーバーへ接続し、電話として利用します。

ダウンロード: http://counterpath.s3.amazonaws.com/downloads/X-Lite_Win32_4.1_63214.exe

ダウンロードしたら、実行してインストールを完了してください。

X-Lite を起動します。セキュリティのメッセージが表示されたら、「ブロックを解除する」をクリックしてください。
メニューの「Softphone -> Account Settings」をクリックします。
SIP Account ダイアログが表示されます。
下記のフィールドに先ほど sip.conf で定義したユーザー名 2001 とパスワード 1234 を入力します。Domain はAsterisk サーバーのIPアドレスを入力します。

入力が完了したら 「OK」 ボタンをクリックします。

X-Lite ソフトフォンの接続確認

次に、Asterisk サーバーに戻って、コンソールから

sip show peers

で状態を確認します。

localhost*CLI> sip show peers
Name/username              Host            Dyn Nat ACL Port     Status
2001/2001                  192.168.0.3      D          3682     Unmonitored   1 sip peers [Monitored: 0 online, 0 offline Unmonitored: 1 online, 0 offline]

今度は、Name/username と Host 、それから Port に値が表示されました。
クライアントが正しく認証され、接続されました。

次は、ダイアルプランを設定して通話をしてみます。