呼吸を深くすると落ち着く

稽古の始まりと終わりには正座して黙想します。わずか数十秒ですが、黙想の間、姿勢を良く保ち、深呼吸をします。姿勢を良くすると胸や腹部が圧迫されずに自然と呼吸が楽になります。「鼻からゆっくり吸って、おなか一杯になったら、ゆっくり鼻から吐き出して」と言うと、元気の良い少年部の生徒も黙想してしばらくは音をたててみたり落ち着きがないのですが、やがて静かになります。

呼吸は肺に空気が入るので、おなか一杯吸ってというのも変ですが、おなかを膨らますと横隔膜が下がり、肺が大きく膨らむわけです。肺は肋骨で囲まれているのでお腹ふくらませて横隔膜を下げて広げないと多くの空気を吸い込めません。いわゆる「腹式呼吸」です。

気持ちの抑揚と関係がある自律神経は交感神経と副交感神経からなり、交感神経は気持ちを高ぶらせ心拍数をあげさせる働きがあり、副交感神経は気持ちを落ち着かせる働きがあります。

横隔膜の動きが自律神経と連鎖しているのだそうです。息を吸い横隔膜が下がると交感神経が刺激され、息を吐くと横隔膜があがり副交感神経が刺激されます。

空手の稽古では、正座の時だけでなく、突きや蹴りの動作の時に声を出します。毎回出すと肺呼吸になりがちなので、10回目の動作のときや、「次、気合いいれて」などさまざまなやり方をしています。声をださずとも呼吸が動作にあわせて出来ていればたやすいことです。声をだせない生徒は動作と腹式呼吸ができていないのです。そうやってときどきチェックしています。

普段の生活でお子さんの姿勢を見てみてください。猫背になっている子は呼吸が浅く交感神経が刺激されずに弱々しく見えませんか?普段の生活から見直すことも必要です。

長くなりましたが、呼吸はいろいろな場面において大事なんですね。

稽古日誌 (2012-05-06)

GWの最終日でしたが、みなさん稽古お疲れ様でした。GW中は遊園地に行ってジェットコースターに一人で乗ったなど、お子さん達は楽しんだようです。

今日は子供クラスに5歳のお子さんがお父さんと一緒に見学に来られました。やはり仮面ライダーに憧れているとのことです。他の練習生もみられているといいところ見せようと思うのかいつもよりしっかり練習していたような(?)気がしました。「あの子、入るの?」とある生徒が聞いてきたので、「もし、入ったら優しく面倒見てね。」と頼むと、「うん、わかった。」と元気よく返事してくれました。 🙂

今日の稽古内容:

子供クラス:

  • その場基本
  • 形(ピンアン初段、ピンアン3段)
  • 組手(フットワーク、刻み突き)
  • ミット打ち

まじめに練習しない子に対しての罰ゲームの効果が発揮されて、練習に集中できない子に「罰ゲームやりたいのか?」と問うと、すぐに、まじめに取り組みます。

今日から、7級組はピンアン3段にはいりました。最初の7挙動だけ教えました。新しい形を覚えるのも慣れたもので、「先生のマネすればいいんでしょ?」とすぐに第1挙動から第3挙動までマネをすると、「今度は反対側でしょ?」と第4挙動から第6挙動まですぐにやってくれました。子供の柔軟性って本当すばらしい!

 

大人クラス:

  • その場基本
  • 移動基本
  • 形(ピンアン初段、ピンアン4段)
  • 基本組手1本目、2本目

形の稽古中に呼吸のしかたについて質問がありました。基本稽古では「吸って吐く」とパターンで行っていますが、形の中には連続動作やゆっくり動く動作があります。それぞれの動作に適した呼吸法がありますので、以前説明した基本パターン以外にも試しにいろいろやってみてください。たとえば「スッ、ハッハッ」など。。。

 

稽古日誌 (2011-11-13)

昨日、高崎公園に4才の息子と散歩に行くと、どんぐりがたくさん落ちてきていました。すると、うちの息子一言、「もう、どんぐりのある日(季節?)なんだね~。」としみじみ言いながら、落ち葉やどんぐりひろいを始めました。

最近、空手教室の休憩中に子供たちが私に向かって走ってきて「ど~ん」とぶつかっては、投げられたりするのが好きなようです。組みついて、揺さぶりをかけられ倒されそうになるのを必死でこらえていますが、最終的には投げ飛ばされて喜んでいます。(投げ飛ばすといっても、そっと転がす程度ですが。。。) これは、これで足腰を練ってり、転がる感覚をやしなったりするのに役立つかなとおもい相手をしていますが、「今度は違うのやってとか」投げ方の注文がつけれらて困ってしまいました。

本日の稽古内容:

子供クラス、移動稽古、形(ピンアン2段)で立ち方、特に前屈立ち・四股立ちの膝の曲げ具合を注意して練習をしました。形は一人づつ演武してもらい、緊張した面持ちでやっていますが、率先してやる子、すっかり覚えて一人でやる子、まだ覚えていなけれど最後まであきらめずにやり遂げた子、みんなそれぞれ着実に上手になっているように見受けられます。フットワーク、ミット打ちや組手の稽古はみんな率先してやりますね。今日は、誰が一番にやるかもめてじゃんけんで決めていました。

大人クラス、今日は参加者が2名と少なく、普段あまりやらない練習をしてみました。ピンアン2段を呼吸と共に太極拳をやるかのごとく、ものすごくゆっくりと行いました。早くやると気づかないですが、ゆっくりやることで体のいろいろな部位が使われているのがわかると思います、また、肩にちからが入りっぱなしだったり、ふらついたりもします。形の最初から最後まで通しでやらなくても良いので一部分だけでも、ちょっとした気晴らしにやってみると良いかもしれません。

ピンアン初段は、両手で動作するところを分解して、片手づつ練習をしてから両手で動作する通常の形練習。3本式約束組手の上段1本目は、上段受けを腕の内側でうけてから返すように繰り返し行いました。

 

稽古日誌 (2011-09-04)

今日は台風の影響で雨と風が強かったですね。私は稽古が始まる前に教室に入って少し体を動かしているのですが、今日は本当にだれか来るだろうかと思うくらいでした。稽古に参加された方はご苦労様でした。

空手や武道をやると健康になると言われるゆえんの一つある呼吸法について。
その場基本をゆっくりやったり、速くやったりするときに意識して取り入れています。
基本的な呼吸法は次の4種類だと思います。(組み合わせると増えます)

  1. ゆっくり吸って、ゆっくり吐く  「スー、ハー」
  2. 速く吸って、ゆっくり吐く  「スッ、ハー」
  3. 速く吸って、速く吐く  「スッ、ハッ」
  4. ゆっくり吸って、速く吐く  「スー、ハッ」

1と3は、その場基本でよく使っています。形の中には、ゆっくり動いて、パッと動いたり、もっと複雑な動きがでてきますが、呼吸とともに緩急をつけると息切れもしなく、技のキレもよくなります。形の動作や順番を覚えたらぜひ呼吸法もあわせて稽古してみてください。

今日の稽古は:
子供クラスは、移動基本・ピンアン2段を中心に反復練習しました。ピンアン2段の第18挙動から第21挙動はやはり難しいかった様子、「わからない」と困った顔をする子、「意味がわからない」など。。でもあきらめることなく最後までできました。まずは動作を正しく覚えてから形の解説をしてみたいと思います。

大人クラスは、移動基本・ピンアン2段(経験者はピンアン初段)、飛び込み突き、飛び込み流し突き、1本式、2本約束組手を行いました。その場突きは連続で80本くらい、それに続いて上段受け・外受け・内受け・下段払い・前蹴りと続いてそれぞれ20から30本くらい行いましたが息切れがそれほどなかった(?)と思います。上述の呼吸と脱力を意識して練習すると良いですよ。